とうに行末などわかっているのに
どうせ終わりが見えきっているのに
しかし、己の足は今日まで一向に止まる様子など無かった・・・
路、歩ム
女に狂った振りをして、それでも服部のいぶかしむような目つきを
舐めるように避けて外へとよろめき出た。
キンスが50両、我ながらうまくせしめたものだ。
だが、所詮酒と囲った女で消える金。
いくらあったとて、自分には価値の見出せない物の一つだった。
ふと前に永倉と一緒に伊東と一日立て込んだこと時のことを思い出した。
あの時にはすでに近藤と土方の命を受けていて、伊東という男の内情を
探るべく杯を酌み交わしあっていたつもりだった。
無論本当ならば永倉なんかを巻き込まずともよかったが
かといって不用意に追い払うこともできず、
なによりまだどこかで、土方の言う士道に違和感を覚えていたから
もし、伊東がそれを超える道とやらを己の前に開いてくれるのならば
もしかしたら、
そのまま酔わされてしまおうと。
なのに、
伊東という男は学がある割には薄っぺらい能弁ばかりで
ちっとも芯に響くものなぞ、感じられなかった。
残念だね・・・。
薄笑いを浮かべて囲ってある女にうわごとのように語ってやる。
なにがさ?
そうやってまんじりと返す女の顔が、ふと伊東ののほほんとした面に似て
どこか自然と自分までもが馬鹿らしくなってしまった。
・・・結局自分もあの面に夢中なのさと思うと。
同士だったものが夜道切りあう。
生臭い音と血の暖かさだけを通りに残して命がそれからすぐの夜、いくつか闇に消えた。
理不尽な結末に誰にも八つ当たりできなかったある男は
一人厠で号泣したらしい。
死んだ者の指がパラパラと地べたに落ちている。
すでに痛みはじめた遺体が、いまだ片付けられないまま腐臭と漂わせて
放置されていた。
誰もそしらぬ振りで通り過ぎ、けれども必ず共連れがいる輩などは
ひっそり耳打ちして新撰組で行なわれた処刑の有様を
鬼畜だといわんばかりに噂して通りすぎていった。
仕方のないことだ。
あの夜聞いた永倉の情けないほど窮した嗚咽は
所詮自分には感じ入られない。
どうせ死ぬんだから、
ただそれだけが伊東を殺す理由。
遅かれ早かれ謀反とさほど変わらない彼の行為は
到底自分を引き込むような魅力などなく、誘われた輩は馬鹿だったとしか思えない。
気がつけば、
目の前にはいつのまに永倉がいた。
ただ奥歯を噛み締めて悲しみに堪えていることだけは
ぼんやりと伺いしれた。
こうなる行末などわかっているのに
どうせ終わりが見えきっているのに・・・
しかしこの日だけは何故か、
無性に目が霞んでしばし歩みを止めた。
なんとか後書き
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スランプです。
更新せねばと思い、なんとか書き上げた作品in高台党
・・・今第二次幕末ブーム(薩摩)と新規漫画開拓ブームが同時進行中です。
正直小説書くより絵を書きたいです。
グフ。
どうも斎藤とパチを絡ませてしまう私です。
人情感情あるなしで比べればこの対比以外考えられませんでした。
SSのような、しかし自分では目指せ小説な訳でして
分類では短編にさせてもらいました。
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